不動産は、単独名義で所有する方法と、共有名義で所有する方法があります。共有名義とは、複数の人でひとつの不動産を所有する状態です。
不動産を共有にするメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。
相続税対策になる
資金を分散できる
共同で管理できる
一方で、不動産を共有にするデメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。
売却や賃貸が難しい
分割請求のリスクがある
価値が低下する可能性がある
不動産を共有にするリスク①:売却や賃貸が難しい
共有名義の不動産を売却や賃貸するには、共有者全員の同意が必要です。そのため、共有者の中に売却や賃貸に反対している人がいると、売却や賃貸ができないというリスクがあります。
例えば、親から相続した不動産を共有名義で所有している場合、兄弟や姉妹の誰かが売却に反対している場合、売却ができません。また、共有名義の不動産に住んでいる共有者がいると、賃貸も難しいでしょう。
不動産を共有にするリスク②:分割請求のリスクがある
共有名義の不動産は、共有者全員が所有権を主張できます。そのため、共有者の中に不動産を分割したいという人がいると、分割請求されるリスクがあります。
分割請求とは、共有名義の不動産を共有者間で分割することを求める訴訟です。分割請求が認められると、裁判所が不動産を共有者の間で分割することになります。
分割請求が認められると、共有者は不動産を売却して現金で分割することになります。そのため、共有者が不動産を売却したくない場合は、分割請求を避けるために多額の現金を用意しておく必要があります。
不動産を共有にするリスク③:価値が低下する可能性がある
共有名義の不動産は、単独名義の不動産よりも価値が低下する可能性があります。
共有名義の不動産は、売却や賃貸が難しいというデメリットがあるため、市場価値が低下する可能性があるからです。また、共有名義の不動産は、共有者間のトラブルが発生するリスクがあるため、将来価値が下がる可能性があります。
不動産を共有にするリスクを回避するには?
不動産を共有にするリスクを回避するには、以下の点に注意するとよいでしょう。
共有者同士の話し合いを十分に行う
共有名義の不動産のメリットとデメリットを理解する
共有名義契約書を作成しておく
共有者同士の話し合いを十分に行い、共有名義の不動産のメリットとデメリットを理解することで、リスクを回避することができます。また、共有名義契約書を作成しておくと、共有名義に関するトラブルを未然に防ぐことができます。
不動産を共有にするメリットもありますが、デメリットも少なくありません。不動産を共有にする場合は、デメリットを十分に理解した上で、リスクを回避するための対策を講じることが大切です。
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